子どものニキビは「治療対象」なのか
~ニキビ痕を残さないための、早期治療と正しいケアの考え方~
「思春期にはできるもの…」「放っておけば治る…」とお子さんのニキビを放置していませんか。 ニキビ(尋常性痤瘡)は、思春期以降のお子さんの90%以上が経験するごく一般的な病気ですが、同時に適切な医学的介入が必要な「皮膚の病気」でもあります。生理的な現象として軽視されがちですが、不適切なケアを続けると、一生残ってしまう「ニキビ痕(クレーター)」の原因になることもあります。
近年、ニキビ治療薬は飛躍的に進化しています。将来のために、今できる早期治療を始めましょう。
. 進行度によるニキビの特徴
ニキビの始まりは、毛穴に皮脂や角質が詰まった「コメド」と呼ばれる状態です。
コメド(初期段階):
毛穴に皮脂や角質が詰まり、お肌がザラザラした状態です。炎症はまだ起きていませんが、この「毛穴の詰まり」を解消することが、ニキビを増やさないための治療のカギとなります。
赤ニキビ・黄ニキビ(炎症段階):
詰まった毛穴の中でアクネ菌が増殖し、赤く腫れて膿を持った状態です。
マルホ株式会社ホームぺージから引用
.治療方法とお薬の役割
当院では、「毛穴を開いて新たなニキビを作らせない治療」と、「菌を殺して炎症を抑える治療」の2軸でアプローチします。
コメド治療薬:
毛穴の詰まりを改善します。アクネ菌への殺菌作用を持つものもあり、新しいニキビの芽を摘み取ります。治療開始時に皮膚に刺激を感じる場合もありますので、少量や狭い範囲から開始し、お肌の状態を見ながら継続します。再発を防ぐため、少なくとも3か月間は塗り続けることが大切です。
抗菌薬:
ニキビの炎症の原因となるアクネ菌の増殖を抑え、今ある赤ニキビや黄ニキビを改善します。赤く腫れている部分に限定して使用し、長くても3か月程度を目安に炎症の沈静化を目指します。
マルホ株式会社ホームページから引用
. お家でできる正しいスキンケア
薬による治療と並行して、日々のスキンケアでお肌のバリア機能を整えることが不可欠です。
やさしい洗顔:
1日2回、低刺激性の洗顔料をよく泡立て、泡を転がすように優しく洗います。ゴシゴシこするとバリア機能が壊れ、かえってニキビを悪化させる原因になります。ぬるま湯でしっかりすすぎましょう。
乾燥対策(保湿):
お肌が乾燥すると、防御反応として皮脂分泌が過剰になります。「ノンコメドジェニックテスト済み(※ニキビになりにくい成分で構成された処方)」の低刺激な保湿剤を選び、洗顔後は必ず保湿を行いましょう。
絶対に触らない、潰さない:
自分で爪やピンを使って潰すと皮膚の深部までダメージを与え、クレーターのような取り返しのつかない痕を残す原因になります。触ってしまうことで炎症が長引き、治りが遅くなる悪循環に陥るため、絶対にやめましょう。
. 長期的な見通しと当院のサポート
治療の効果は、数日ですぐに現れるものではありません。毛穴の詰まりが解消され、新しいニキビができにくくなるまで、最低でも3か月程度はかかる場合があります。また、思春期のホルモン分泌の変化が落ち着くまで、数年間にわたりニキビができやすい状態が続くため、長期的な管理が必要です。
【治療中の方へ】
治療開始直後は、お薬の成分により乾燥やヒリつきを感じることもあります。その際も自己判断で中止せず、一度当院までご相談ください。状況に合わせて塗り方を調整いたします。「赤みが消えたから終わり」ではなく、「新しいニキビができにくい健康な肌」を長期的に保つことを目標に、一歩ずつ進んでいきましょう。
ケアの方法やお薬のことで迷ったときは、いつでもお気軽にご相談ください。