中耳炎は自力で治る?
急性中耳炎と抗菌薬の考え方
お子さんが風邪を引いている最中に耳を痛がったり、解熱した後に再度発熱したことはありませんか。
「中耳炎だから抗菌薬が必要では?」と思われるかもしれませんが、その状況ごとに抗菌薬を使い分けています。
. 病状の進み方と見通し
急性中耳炎は、風邪の後に起こることが多い病気です。
典型的な特徴
耳が痛い(年長児は自分で訴える)
聞こえにくい感じ
数日で痛みが軽くなり、1週間ほどで改善する
小さい子どもに多い特徴
耳を引っ張る、触る
機嫌が悪い、よく泣く
眠れない、夜泣き
食欲低下
. 抗菌薬(抗生剤)について
中耳炎のきっかけの多くはウイルス感染です。
抗菌薬は細菌に効く薬のため、すべての中耳炎に必要なわけではありません。
むやみに使うと、
・下痢や発疹などの副作用
・将来薬が効きにくくなる「耐性菌」
の原因になることがあります。
当院では、問診や診察で細菌感染の可能性が高いと判断した場合にのみ、適切な抗菌薬を処方しています。
. 抗菌薬が処方される場合
次のような場合は、抗菌薬を検討します。
強い耳の痛みやぐったり感がある
39.0℃以上の発熱が続く
耳だれが出ている
2歳未満で両耳の中耳炎
これらに当てはまらない場合は、まず2~3日様子を見ることもあります。
. お家での過ごし方
痛みのコントロールは大切です。
抗菌薬を有無に関係なく「鎮痛はしっかりと行いましょう」
水分をしっかりとる
必要に応じて解熱鎮痛薬を使用
機嫌や食欲の変化をみる
. こんな時は再受診を
39度以上の発熱が出現
耳の痛みがどんどん強くなる
3日以上たっても改善しない
ぐったりして元気がない
水分が取れない
耳だれが出てきた
急性中耳炎は、お子さん自身の力で良くなることが多い病気です。
「すぐ抗菌薬」ではなく、必要なときに適切に使うことが大切です。
ご不安なときは、いつでもご相談ください。