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初夏から秋に流行る風邪

似ている二つの感染症 ~ヘルパンギーナと手足口病~

初夏になると、お子さんの間で「ヘルパンギーナ」や「手足口病」が流行し始めます。
どちらも口の中に水疱(みずぶくれ)ができるため、痛みで食事が取れなくなってしまうことがあり、心配されるご家族も多い病気です。

ヘルパンギーナイメージ
手足口病イメージ

. 症状の進み方と見通し

これらは「夏風邪」の代表的な疾患で、主な症状は以下の通りです。
 

ヘルパンギーナ:

突然の3840℃近い高熱(通常、24日で解熱する)
 のどの奥に小さな水疱や潰瘍(かいよう)が生じる
 のどの痛みが非常に強い場合、飲食が困難になることがある(数日で改善する)
 

手足口病:

 口の中だけでなく、手のひら、足の裏、おしりや陰部などに小さな水疱性の発疹が生じる(37日で自然に消える)
 通常、平熱~経度発熱となる(数日で解熱する)
 
※どちらの病気も、感染してから症状が出るまでは36日間程度かかり、多くは1週間以内に自然に治ります。

. 抗菌薬(抗生剤)について

ヘルパンギーナや手足口病の原因は「ウイルス」であるため、お子さん自身の免疫で治るのを待ちます。
抗菌薬は「細菌」を殺すための薬であり、ウイルスには効果がありません。
 
むやみに使うと、
下痢や発疹などの副作用
将来薬が効きにくくなる「耐性菌」
の原因になることがあります。
 
当院では、問診や診察で細菌感染の合併の可能性が高いと判断した場合にのみ、適切な抗菌薬を処方しています。

.お家での過ごし方

一番大切なのは、経口摂取が困難な時に生じやすい「脱水症」と「低血糖症」の予防のために、水分・塩分・糖分を補充することです。

 食事の工夫
のどの痛みが強いときは、オレンジジュースなどの酸っぱいものや、熱いもの、塩辛いものは避けましょう。冷たいスープ、ゼリー、アイスクリームなど、のどごしが良く、噛まずに飲み込めるものがおすすめです。
 
 水分補給
のどの痛みが強いときは、少量をこまめに与えてください。
 
 鎮痛剤の使用
医師の指示の通りに適切に使用することで、のどの痛みを軽減し、経口摂取量が改善する場合があります。
 
 登園の目安
解熱し、普段通りに食事が摂れるようになれば登園可能です。
 
 感染を広げないための注意点
のどの痛みや発疹が消えた後も長期間ウイルスが排出されるのが特徴です(咳・鼻汁中に12週間、便中に数週間〜数ヶ月間)。
咳や鼻水が出る際はマスクを着用しましょう。また、アルコール消毒が効きにくいウイルスのため、鼻をかんだ後やトイレの後、食事前の手洗いを徹底してください。

.こんな時は再受診を

 水分がほとんど取れず、おしっこの量が減っている
 ぐったりして活気がない
 高熱が4日以上続く
 激しい嘔吐がある、頭を痛がる(髄膜炎などの合併症のサインの可能性があります)
 
ヘルパンギーナや手足口病は、お子さん自身の力で良くなる病気です。
家庭内や保育所での感染拡大にもご注意ください。
 
ご不安なときは、いつでもご相談ください。